新居日南恵/manma創設者

「意識が高い」のは正義なのか

              〜あなたは誰を幸せにしたいと思いますか?〜

 

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学生団体という言葉を最近あまり聞かなくなった。丁度二年程前だろうか「意識高い(笑)」という言葉が飛び交っていたのは。現在はベンチャー企業でのインターンに学生達が流れた印象がある。

 

社会を変えるのも大事だけど、もっと身近な事に目を向けても良いのでは?

社会を変えるとか、社会的意義が必要、みたいな強迫観念は違うのかもしれない

 

新居日南恵|学生団体manma創設者、代表

1994年東京生まれ。慶応義塾大学法学部2年。双子の姉として生まれ、常に自分の「自信」を求めながら育って来た。中学生時代に拒食症を経験。高校時代カタリバの活動に主体的に関わり、僕らの一歩が日本を変えるの創設にも携わった。

 

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1.あなたは何をしたい人ですか?

 

−−突き抜けて行動してみると周りからの印象は変わるみたいだ。

新居「去年の8月から三ヶ月程掛けて20人の社会人に会って話を聞いて来ました。大学生になって、giftee、アショカインターンとAO義塾の講師をやりました。けど、努力を続けていたのは事実ですが、どれも名前を借りているだけだったんでした。gifteeインターン、アショカインターン、AO義塾講師みたいに。誰かの下にずっといただけなんですね。」

渡辺「なるほど」

新居「それが凄くもどかしくて、自分の言葉でいま本気で頑張っている事を語れるようになりたいと思いました。昔から人のお話を聞くのが好きで、これも沢山の人達に会って来て、色々お話をさせてもらっていたのですが、ちょっとだけ形を変えてお会いした方に次の方を紹介してもらい人の円を広げてみたいとおもいました。自分の中で無理をせずに出来そうだったし、何か発見があるのではないかと考えたからです。」

渡辺「そこで何か新たに気付いた事などはありますか?」

新居「会うたびにみなさんのお話はとても素敵で楽しい時間なのですが、結局1対1で会った先には‘で、あなたは何をしたいんですか?’という所が凄く突かれる部分なんだなと感じました。だから、自分自身として何かの組織の中に入って活動するなら良いけど、相手の時間をもらうという形で話を聞くのであれば自分としてやりたいものをを真剣に考えてみなければいけないと思いました。

けど、やりたいことが明確にあるタイプじゃなかったので、意識して積極的に模索していかなきゃいけないんだなと私自身としては感じていました。それがあって、自分の気持ちをまずは形にしてみよう、そんなおもいでmanmaを始めたのはあります。

後は、あんな事をするとみんな「何やってるの?」って聞いてくれるんです。それだけでみんなが興味を持ってくれて、私もやってみたいです!と話してくれる後輩の子もいました。そういう意味では発見でしたね。自分にとっては当たり前でも、ちょっと突き抜けてやってみるとみんなからの印象は変わるんだなというのは発見でした。」

 

2.何が正義なのか?

 

−−脅迫観念に駆られる正義よりは、自分の意思に沿った正義を持つべきだろう

新居「私自身、ずっとキャリア教育をばりばり受けて来て、カタリバで将来についてたくさん語っていたけど、それに当時は凄く違和感を感じていたんですね。キャリア教育を受けて、みんな社会問題を解決しないといけない、みんなアクティブに活動して、みんな向上心を持って、みんな頑張って、高め合っている世界こそが正義だと。そういうキャリア教育ばりばりの世界が凄く嫌でした。

それは本当に個人の自由で、それだけが正義じゃないと思います。大人達に対して当時凄く思っていたことがあるんですよ。今、日本将来とか日本の将来とかについて不安ってありますか?」

渡辺「具体的な所はあまり挙げられないですが、漠然とした不安はありますね。」

新居「ありがとうございます。私は、投票率がこのまま上がらなかったら日本の政治はヤバいっていう感覚が全然無いんですよ。正直そんなものは分からないけど、大人達はそういうのを切迫した感じで見ているんだなと思いました。他にも例を挙げると、会社で働いている中で圧倒的に外国人の方が出来るのを見てしまうとか。外国人がたくさん入って来て、その中で日本人が鬱病とかになってどんどん辞めていったり。

そういう世の中の問題というのは大人になってからリアルに感じるんだろうなと思っていて、大人達の漠然とした不安感というものを当時凄く感じていました。日本の未来がマジでヤバい!みたいな(笑)」

でも、マジでヤバいけど、どうしたら良いのですか?となった時に、大人自身もどうすれば良いのか分かっていなくて、具体的な解決策を私達もですが大人達も思いついていない。でも、具体的な解決策も見つからず分からないまま、とりあえず、何もしない訳にはいかないから、‘とりあえず次の世代だ!’みたいな。」

渡辺「そこで必要と思われる能力を挙げていくのですね。」

新居「そうなんです。とりあえず、語学力だのリーダーシップだの色々何の根拠も無い事を言っているんですよ。プレゼンテーション能力があって、リーダーシップがあって、自信があって、前向きで、チャレンジ精神さえあれば良いでしょ!みたいな、そういう風潮は私の中では違うなと思っていました。それに根拠は無いんだから、他にももっと大切な者がたくさんあるんじゃないかって。内向的だってその人の魅力だし、ネガティブだって頑張って生きてるんです。」

渡辺「なるほど。」

新居「私はさっき言ったみたいに投票率とかについては良く分からないです。高校生の時に若者の政治参加を高めましょうという活動もしていたのですが、もちろんチームをまわして行く楽しさはあったけど、投票率を上げることで誰が幸せになるのか、そういうのがいまいち見えませんでした。「若者の政治関心高まって、投票率が上がって、なんかもう日本の未来安泰」こんな雰囲気がありましたが、私はこれにはあまり興味が無いなと思ってしまいました。」

渡辺「意外な答えでした。」

新居「本当ですか。私自身としては、それよりも自分自身と周りの大切な人のの人生に興味があります。例えばおばあちゃんが亡くなってしまって悲しいです。こんなに素敵な人に出会えましたよ。という、もっと自分自身の身近で起こっている問題の方が気になるなと凄く思ったんですね。投票率が上がる事よりも、自分が結婚することの方が気になったし、自分自身が母親になる事の方が気になったし、それこそプレゼントを送って人が幸せになった方が嬉しいし、そういう身近な事が気になる。

だから、自分自身の身近なところで起こった問題意識を何らかの形で表して行く方が、自分にとってはやりたいことなんだなと思いました。それが結構manmaにも繋がっていたりします。自分が出会っているような素敵な社会人や母親達に友達を紹介したいと思ったら、一緒に会いに行けば良いし、そういう身近な問題意識が大事だなって思います。」

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あなたは風邪をひいて病院に行きました。その時に今にも倒れそうな程、顔色が悪い人に‘風邪大丈夫ですか?’と言われたらあなたはどう思いますか?

 

3.自分の幸せ>他人の幸せ

 

−−まずは自分が幸せにならないと、他人に幸せを与える事も出来ない。

新居「知り合いのセラピストが話してくれたのですが、シャンパンタワーってあるじゃないですか。イメージして下さいね。一番上、最初に注がれる部分が自分。その下が家族とか恋人、友達。自分自身が満たされたらどんどん下にこぼれていくわけじゃないですか。それで家族と友達が満たされたらまた下に流れて行く。自分自身が幸せになってこぼれた分を人にあげなさい。という話を聞かせてもらいました。」

渡辺「面白いですね。」

新居「渡辺さんは、自分が風邪を引いて病院で診察待ちをしている時に、今にも倒れそうな程顔色が悪い人に、‘風邪大丈夫ですか?’と言われたらどう思いますか?」

渡辺「あなたの方が大丈夫ですか?って思いますね。」

新居「そうですよね。まずは自分の足治して下さい。ってなるじゃないですか。それと同じで結構みんな自分が痛いのに、幸せじゃないのに、欠けているのに世のため人のためっていう脅迫観念にかられているけど、周りから見たらまず自分のことをなんとかしてって思われていると思うんです。」

まず始めに自分自身の傷を治して、満たされていないのに人の為に何かしようとしてもそれは相手からしたら迷惑だから、自分自身が気持ち良いと思うことをして、それが満たされて溢れた分を人の為に使えば自分も相手も苦しくないと思うんです。まずは人に与える事よりも自分自身を満たす事を考えなさいと言われたのは‘おー’って思いました。セラピストの方に聞いたと言ったら私、怪しい人みたい笑」

 

4.今、見ている可能性は、氷山の一角にしか過ぎないのかもしれない

 

−−チャレンジしたからこそ、見える景色もあるのだろう。

新居「良くまだ大学一年生だから何でも出来るよって言われます。けど、オリンピック選手とかにはなれないし、もうJKでもないです。JKの時はまだ何でも実現出来る感じはしていましたが、大学一年生になっちゃったし、もうJKブランドも無いからって思っていました。それでも「あなたが今見えているのは氷山の一角でしかないから、あなたには他の部分の可能性が充分眠っているから、もっと期待を超えるような人になって欲しい。その残りの部分を見られるようになった方が良い。」と言ってくれる人がいたんですね。」

渡辺「その氷山の一角以外の部分を自分で探すのも自信がないと出来ないと思うのですが。」

新居「そうですね。無い可能性もあるから、自分で確認するのが怖いのかなとも思っています。でも、まだ時間はあるし、可能性が少しでもあるんだったら、試してみたいと凄く思っています。私は普通に生きていたらネガティブで割と不幸な人間な気がします。別に中二の時だけじゃなくて、受験の時も「あー、もう死にたい」みたいな事を思っていたし(笑)、普通にぼーっと生きているだけで幸せ!とは思えないんです。

平和な暮らしの中で普通に生きていたらどんどん不幸のドン底に落ちるだろうなと。それなら僅かな可能性に賭けて現状を打破するようなチャレンジをしてみないと、本当に不幸のドン底に落ちてしまうと感じたんですね。」

渡辺「なら、チャレンジをしてみた方が良いと。」

新居「はい。チャレンジをしてみた方が良いし、それが丁度大学生になってから半年経った頃で、失敗したところで失う物も無いと思っていました。あっという間に二年生になっちゃうし、遠回しにしたら出来ない事も必ずあると感じました。やって絶望する方がやらないで絶望したままいきているよりもましだなと思いました。そんな気持ちでやっています。」

 

5.自分の限界を見る勇気はありますか?

 

−−苦しさの中で、楽しさも見つけることの大切さ。

渡辺「学生時代の目標みたいなものはありますか?」

新居「とりあえず、何でもチャレンジをして、自分自身の可能性を見てみたいと思っています。それこそチームを作ってみたら、モチベーションが上がらない人もいれば、やりたいことが形にならない人もいます。やってみたけど何の為にやっているのか分からなっちゃったりも。人が動かないことは自分にとっても苦痛だし、けど、そういう時にどうすれば良いのか考えるようになったし、何もしないと得られない問題が一気に襲いかかって来たりしました。でも、凄く面白いなと思っています。

渡辺「今後はどう生きて行きたいか教えて下さい。」

新居「今後の展望は、私の希望としては普通に就職して、結婚して、27歳くらいで会社辞めて、子どもを産んで、できたらフリーで働きたいと思っています。常に、自分がいま何がしたいのかを突きつけられる環境で働けたら幸せかなあ。でも、セラピストとか、そういう幸せな感じの職業に就こうかなとも考えています、それこそ、ヨガのインストラクターとか凄いいまを生きている感じのする職業。」

渡辺「フリーは生きている感じがしないですか?」

新居「どうだろう(笑)起業して独立して生きて行くならばそれは出来るだけ高い所目指したいと思うので、自分にそれだけの力があるのか悩んだりもします。だからこそ、いまチャレンジして、自分のキャパシティを広げつづ、可能性をみてみたいと思っています。

その結果、社会に良い影響を与えられなくても誰かに起こられたりする訳ではないのだから、それならやってみて、キャパを見て、出来そうだったら独立してやっていく道を選ぶかもしれないし、そうじゃなくて「今日ちゃんと寝れたな。食べたな。子供と話したな。」って感じたいと思ったら穏やかな生活を選ぶと思います。

あ、でも、将来は探偵とか、占い師とかちょっと考えてますよ!楽しそうじゃないですかー(笑)」

と最後に笑顔で語ってくれた。

*ちなみに最近は京都のお寺にお嫁に行きたいそうです。

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広い目で物事を見る事は大事である。

だけど、まずは身近な所に目を向けてみるべきではないだろうか。

 

彼女は、過去に私達には想像する事すら出来ないよう暗く、悲しい経験をしている。と最後に付け加えておく。

彼女の中には、沢山の辛い経験も幸せな経験も全部積み上がっている。

どんな状況の中でも、頑張って生きている人の姿は誰の目にも素敵に見えるだろう。

 

【文:渡辺悠太  カメラ:土岐絵里】

 

 

 

 

 

 

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